これまで私たちはお客様の声をもとにリオネット補聴器の研究・開発を行ってきました。 日本の騒音環境に適した雑音抑制システムや、補聴器の小型化、高齢化社会に備えた使いやすさを向上させるユニバーサルデザインなど、当社ならではの技術で様々なニーズを形にしてきました。 世界で初めて*デジタル補聴器を開発したのも難聴の方が様々な環境に適応できるように取り組んできた成果です。 * 2015年7月当社調べ
2000年、リオン開発部の中市健志は感音難聴の要因の一つである周波数選択性の低下に着目し開発に乗り出した。 世界中探してもまだこの周波数選択性の低下に対応する補聴技術は開発されておらず、もちろんそれを搭載した補聴器も存在しない。「リオンだからできること、リオンにしかできないことをするんだ!」という意気込みを掲げ研究がスタートし、2009年世界初の機能としてSSS(サウンド・スペクトル・シェイピング)がリオネット補聴器へ搭載された。 SSS Speech+の原点がここにあった。
中市健志によって行われた周波数選択性の低下に対応する補聴技術をリオネット補聴器に採用したと同時に、新たな開発がスタートしていた。 開発コードネーム “for J”。 JはJapaneseのJを表し、社内では「フォー・ジェイ(日本語のための)」という言葉が飛び交い開発陣の士気は高まっていた。 日本語の母音成分へその制御を拡大することで新たな聞こえの獲得が実現するのではないだろうか?研究の集大成に向け中市健志が新たなプロジェクトリーダーに指名したのが森本隆司だった。