音声を構成する音素には様々な特徴があり、それらの特徴を知覚することで言葉を理解しているのだと考えられています。これらの特徴は、時間的な特徴、周波数的な特徴など様々ですが、周波数選択性が低下すると、周波数的な特徴、それも各周波数帯域成分の強弱による特徴を正しく把握できなくなる可能性が考えられています。
今回注目した母音の特徴とは、
フォルマントと基本周波数になります。フォルマントは、周波数の低い方から第一フォルマント(F1)、第二フォルマント(F2)、第三フォルマント(F3)、と呼ばれています。母音は、F1、F2の分布で分類できるとも言われており、これらF1, F2を強調することが「はっきり聞こえる」ことに重要だと考えています。
そのためSSS Speech+では、よりF1, F2の周波数範囲全てをカバーし、加えてこの周波数範囲をより強調できるように改良を加えました。
その結果、処理を行わない音声と比較すると、
SSS Speech+の処理を行った方が音声がはっきり聞こえる、とのモニター結果が得られたことから今回の製品化に繋がりました