フィッターインタビュー

細野 枝美
(1999年入社)
Emi Hosono
リオン株式会社 補聴相談室
補聴器はお一人おひとりの聞こえの状態に合わせた調整が
欠かせないもの。フィッターは、補聴器の調整を通じて
難聴で悩む方に寄り添う水先案内人。
聞こえに困っている全ての方に最適な聞こえを届けたい!

プロフィール

補聴器の製造部門を経て、2005年から補聴相談室で補聴器の調整を担当している。今までの補聴器調整回数は8,000回超のベテランフィッター。お客様から頂いたご意見を製品開発の現場に届ける。

お客様と向き合うときに、最も大事にしていることは何ですか?

難聴に限らず、自分の弱みを他人に話すのはあまりうれしいことではないですよね? そのために、話しやすい雰囲気を作ることを心掛けています。聞き上手になって、少しでもお客様の悩んでいる症状、困っている状況を自然な会話の中から聞き出し、予想するようにしています。家で家族と話すときに困っている方と、会社の会議のときに困っている方では、周囲の環境が異なります。どんなときにどういう聞こえづらさがあって困っているか、なるべく具体的に想像するように努めています。
お客様とは
なるべく笑顔を絶やさず、
聞き上手を心掛けている

うれしかったエピソードを教えてください。

補聴器を調整することで、お客様の求めている聞こえを提供できたときは、うれしいですね。「聞こえに自信がなくなってから引きこもりがちだったけど、外出するようになって、今はすごく楽しい。ありがとう!」と感謝の言葉をいただくと、よしっ!明日も頑張ろうって思います。また、初めて補聴器を装用したお子さんに向かって、お母さまが名前を呼んだら、お子さんがぱっと目を見開いて「何?」という顔をしたことがあります。その顔を見たお母さまが、「今、聞こえていましたよね!」と喜んでくださいました。お客様と喜びを分かち合えて、ああ、この仕事をしていてよかった、と思う瞬間でした。
パソコン上での
音環境の調整だけでなく、
補聴器そのものの
掃除をすることも

未来の補聴器はどんなものになると思いますか?

聞きたいことは耳に入るけど、嫌な話、避けたい話題は耳に入らなかった、という経験はありませんか?それは耳が選んでいるのではなく、脳が選んでいるのです。でも、難聴で悩む方は、音の情報そのものを聞きにくくなっているので、その中から聞きたい音を選択するというのは非常に難しいです。今、世界では人工知能やAIが話題になっています。補聴器にAIを搭載して、聞きたい人の声を登録し、音声の特徴をとらえれば、その人の声が聞きやすくなったりするかもしれません。音声認識技術も進んでいます。音を可視化して補聴器とペアで使ったら、文字変換だってできるかもしれません。
補聴相談室の仲間と
ティーブレイク。
互いに相談しあうことも

補聴器のフィッターとして、今後こうしたい、と思っていることはなんでしょうか?

補聴器の性能が良くなるだけでは、難聴の方のお手伝いにはなりません。補聴器には、その方に会った最適な調整が重要です。そのためには、お客様一人ひとりに寄り添うことのできるフィッターが全国にいてほしい。誰が対応しても上手な調整を提供できる世の中になるようお手伝いをしていきたいです。フィッターに必要な能力は、お客様ときちんとコミュニケーションできる力と補聴器の調整技術。聞こえで悩む方のために、フィッターを目指す誰もが一流のフィッターとして活躍できるよう、適切な技術を身につけられる方法の確立が必要だと考えています。それも私の使命のひとつだと思っています。